透明色の橋
この崖の向こう側に行きたいのに
道がないから行けなくて嘆いてる
今にも崩れ落ちそうな崖の上に立っていて
一歩踏み出せばすべてが終わってしまうかもしれないという恐怖の中
ただこの崖の向こう側を見つめてる
でもいい加減飽きたんだ
嘆くことにもこの場所に立ちすくむことにも
この崖は自分が築きあげた人生そのもの
このまま進めばそのすべてが崩れてしまうかもしれない
だけどいいんだ
自分の心が向こう側に行きたがってるから
自分の心を信じ
覚悟を決めた
「いってやれー!!」
目を閉じたまま崖のその先に足を踏み入れた
その途端
硬いけど柔らかい何かに足がついた
透明色の橋が向こう側へとつづいてたんだ
ほんとは初めからあったんだね
向こう側へとつづく透明色の橋が
目には見えないから
踏み出さなければ気付けなかった
他の場所にもあるかもしれないね
透明色の橋
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